安倍首相が衆院代表質問直前という、突然のタイミングで辞意を表明。
私はこの一報を聞いた時、本当にびっくりしたと同時に、本当に残念だと感じた。
私はこれまで基本的に安倍首相の立場を常に支持してきた立場の人間である。
首相が掲げる「戦後レジームからの脱却」や「憲法改正」などは決して間違ったものではないと考えているし、それに積極的に取り組むとした彼に大いに期待していた。
また、中国との関係の改善やその他にも国民投票法案の創設や教育基本法の改正、防衛庁の省への昇格など、彼はさまざまな実績を残してもいる。
だが、このタイミングでの辞任というのは、どうしても納得できないところがある。
首相は、テロ特措法の継続に全力を挙げるとし、自分の職を賭けてやるとまで言った。
参院選大敗後も、続投を宣言した以上はせめてこの法律だけでも成立させるべきであったのではないかと思う。
彼が辞任した原因については、健康上の問題などが上がっているが、しかし彼をここまで追い込んだことになったのは、やはり「政治とカネ」の問題であろう。
次々と発覚する内閣完了の事務所費問題やその他税金の不正利用。それに対する批判は日に日に厳しくなっていった。
これらは、決して安倍首相自身が悪いわけではない。それぞれの方々の管理がしっかりとしていなかったことが悪いのである。
もちろん、そんな人を選んだ首相にも責任はあるわけだが、回りの人間があまりにも情けなさ過ぎるのではないだろうか。
彼を支える立場の人間ならば、自分は清廉潔白であるということをわかっていてほしい。それぐらいの協力はしてあげるべきだろう。
しかし、安倍首相自身がやめてしまった今では、これまでのことを批判しても仕方があるまい。
これからのことを考えるべきである。
自民党は、突然のことであまり念入りに準備することはできないと思うが、今後の改革路線を明確に示すことができ、それを強力に推し進めることのできるリーダーを選ばないといけない。
政権担当政党として、これ以上、国民の信頼を失うことは許されない。
そして、最後に安倍首相へ。
これまで本当にご苦労様でした。ゆっくりとご静養なさってから、また日本の政治のためにがんばってくれることを期待しています。